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sunflowerのHOMOROが適当に何か書きます。
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祇園祭 日和神楽




こちらの更新出来なくて申し訳御座いません。
書いてる僕ですらほぼここのブログを開ける事なかったのですが
アクセス数見たら毎日結構な数の方々が今でもご覧頂いている様で…。
僕みたいな人間、そんな面白味のある人間でないしエ□ヴィデオだって
宇宙企画よりV&Rプランニングを好んでた様な人間なのでそんな書く事が無くて…。
放置しててすんませんでした。

最近、有り難い事に仕事が忙しくってもう1つのブログも更新が遅れてしまってますが
僕のお店のブログ【BOARD WALK KYOTO BLOG】ではここのブログ同様
人生の寄り道として時間を割くには最低ランクに属する他愛も無い
スケベー風味のスケボーの文章をしたためておりますので最低ランクの
人生の寄り道を逆にあえて苦味たっぷりに楽しみたい物好きで奇特な方は
どうぞたまに覗いてやって下さいませ。

さてと…この季節になると奇特な兄弟が期待してるので
今年も奇特な兄弟の為だけに文章を書こうと思います。

このブログはskateboard teamのSUNFLOWERのブログで
僕の仕事は路地裏のスケボー屋さんなのに書く話題はスケボーの事ではないのでご興味のない方はスルーして下さいね。
  あくまでも奇特な兄弟2人だけに向けてしたためめます。

もうこのブログも5年間存在だけはしてるのでご存知の方も多いかと
思うけども、日本三大祭りの1つで京都の街の夏の訪れを告げる祇園祭。
その中でも最も見所とされるこの時期だけ京都の街に出現する
高さ10m以上はある鉾(ほこ)に乗り祭り囃子(はやし)を演奏する月鉾(つきほこ)
の囃子方(はやしかた)を今は亡き曾バァちゃんの粋な計らいでさせてもらっている。

正しくはさせてもらって"た"と過去形で記載する方が正しいかもしれない。
今迄のブログにも書いていたけども京都の地場産業とは程遠い業種を
生業にし、更に個人営業。残念ながらお店を閉めてまで祭事に参加
出来る程時間も金銭も余裕のある状態ではないので、祇園祭りに参加出来るのは
当分先になるか、このまま参加出来ないだろうなと半ば諦めてしまっている。

重ねて僕が毎年参加していたガキ時代とはすっかり世代が変わってるし
今は僕の入る隙間も無い程新人様も入会している。
に、以前も書いてたけども観光客様と同様に祭風情を楽しみながら
より一層祇園祭を華やかにししよう!!よりかは内部は完全にシステム化
されてしまって、サラリーマンの出勤みたいな祭事参加体制になってると聞く。
京都の三条で祇園祭イコール大人は酔っぱらって子供は夜店に行く。
囃子方になってからは選びぬかれた粋(すい)な京男が囃子を嗜むのを見て
育った僕としては子供時代の良き想い出としておいた方が
良いのかなぁ…とも思ってしまったりしている。

て事でコレ…一体誰読んでるか知らないけども
ただそれだけシステム化された祇園祭でもたった1つ。
今でも京男が祇園祭りに参加するにあたって間違いなく今でも
古き良き伝統を尊重し興奮する一瞬が存在する。
それが僕を含め当時のガキの囃子方全員が楽しみにしてた日和神楽(ひよりかぐら)。

今年はその日和神楽について書こうかと思う。

この日和神楽はクライマックスとされる山鉾巡行の7月の17日の前夜
つまり宵山と言われる16日の深夜に鉾や山(やま)を有する各町内から
ラーメン屋の屋台の様な台車でお囃子を奏でながら八坂神社御旅所まで
翌日の本番とされるの山鉾巡行の晴天と安全を祈願して練り歩く祭事。

17日本番の山鉾巡行の鉾の内部はマジで呼吸も困難なぐらいギュウギュウ。
重ねて酷い揺れに木の軋(きし)む轟音に酒、タバコの臭い。
更に子供なので大人のビール腹が丁度顔に当たるので”しんどい、苦しい”
位しか記憶が無かったけども
この宵山の深夜の日和神楽は通常なら100%親に「寝なさい」
と一喝される深夜の時間帯に京都では最も繁華街とされる四条通り
をポリの厳重な警戒のもと、ガキ連中は演奏が未熟なので
囃子もせずただ涼しい夜風を浴びて繁華街の車道を闊歩させて貰えるので
異様にテンションが上がっていた。

で、宵山の大人連中はと言うと…
この日和神楽は観光客様の遥か上部で演奏する鉾巡行よりも観光客様と
同じ目線で演奏するし、他の鉾の囃子方の方々との距離も非常に近くなるので
些細な演奏のミスなどの粗が分かりやすいし、かけ声が小さいと
関係者、観光客様などなど方々から「あそこの鉾元気ないな…」と言われるので
今は絶対に駄目になったらしいけども次の日の二日酔いも恐れず
出発前の深夜の車道でポリの前でこれ見よがしに
実に器用にくわえ煙草しながら日本酒を回し呑みして一升瓶を傾け
「子供!!声だけは張れよ!!他(の鉾)に声で負けたら承知せんど!!」
と雅な京都のお祭には不釣り合いな荒いテンション。
今は過度の規制でほぼ壊滅状態にはなってしまったけども
当時はその異様な祭の高テンションに便乗してヤンキーの皆様やギャングの皆様が
乱入してベロベロの大人達とポリがグチャグチャになって一悶着になるの
もガキの僕らのテンションを更に上げていた。

他の鉾の囃子がどうなのかは申し訳かな勉強不足で知らないけども
重ねてこの日和神楽が行われる宵山の夜、年間でこの宵山の日和神楽の時の
つまりその年1回のみしか囃子をしないそのまんま”日和神楽”と言う楽譜が
僕が一応在籍する月鉾には存在する。

皆様はご存知ないかとは思いますが、通常のお囃子のかけ声といえば
「ソレ」「ヒヤロ」「オ〜ヒヤロ」「ヤットコセ」などズレが生じ易い演奏箇所を
修正する意味あいが多く含まれたものと考えられる意味不明なかけ声が多いのだけども
この年1回宵山の夜にしか演奏されない日和神楽の楽譜の1番最初のかけ声は
「さぁ〜打ち〜〜ぃましょ。ソレっ!!」のかけ声で一気に囃子が始まり
月鉾町から四条河原町西入ルの御旅所までの約1kmの車道闊歩がスタートする。

恐らくこのかけ声は囃子で用いる太鼓や鐘をこれから闊歩する御旅所まで元気に叩きましょう!!
て意味だとは思うのだけども、このたった数文字のかけ声は
年間でこの夜の最初の最初のみのたった1回だけのレアかけ声。

しけた事を言えば冬でも横断歩道の信号が青のタイミングを狙って大通りの真ん中で
「さぁ打ちましょう!ソレ!!」ぐらい叫ぼうと思えば叫べるけども
そのかけ声で囃子が始まる訳でもないし、周りからは「何打つねん..?」て冷たい目線で
見られるだけだろうし…深夜の過度の疲労とガキなんでごっつ眠いのと
梅雨と真夏の境目のねたつく異様に湿度の中でテンションマックスの
ゴチャゴチャのカオス状態で叫ぶのが許されたチャンスは年間で1回のみ。しかも数文字。
その許された時のみのかけ声は鼻の奥で鉄分の臭いが立ちこめそうなマジで鼻血出る3秒前
みたいな鳥肌ビンビンの興奮する瞬間。
ガキだった頃の僕はこの瞬間は実は本番とされる翌日の山鉾巡行よりも好きだった。

2012年の7月16日(月)はつまり宵山は2日後。

宵山の夕刻〜夜はソレこそ世界中から観光客様がここ京都に訪れて下さり
高い拝観料を払っても鉾の内部を見れるなんて数秒あればラッキーな方。
当たり前に写真撮影も絶対禁止。高い旅費を払ってせっかく京都に来て頂いてるのに
本当に申し訳ないな…とガキだった僕でも申し訳なく思ってた。

ただ、もしその日つまり宵山の深夜に祇園祭の見物に出かけらっしゃる方が
おられましたら10時過ぎに四条通の月鉾町を出発する月鉾の日和神楽をご覧下さい。

たった一言。
「さぁ〜打ち〜〜ぃましょ。ソレっ!!」
そしてそこから演奏される演目”日和神楽”は年間でその夜その場でしか楽しめません。
拝観料もいらないし、何枚写真撮ろうが怒られません。

祇園祭り内部の人間はたった一言。大して意味のない言葉ですが
鉾から降りて宵山のこの言葉と演奏に年1回の想いを込めて巡行の晴天と安全を祈願します。
てか、ぶっちゃけテンション上がりきって血管切れそうになってます。特にガキは。

巨大な鉾が釘も使わず建てられ、京都の街を人力で練り歩くのも確かに醍醐味ではありますが
アホズラこいた市長が似合いもせん紋付袴着て最もらしい御託並べて
少しでも多くの観光客様に来てもらおうと挨拶しとるだけが祇園祭ではありません。

ちょっと斜な見方かも知れませんが、そうしたちょっと荒い祭男の熱い想いが
宿った魔法の一言がこんなシステム化された世の中でも脈々と受け継がれています。
コレだけは祇園祭に参加出来てない僕ですら今でも受け継がれていると断言出来ます。
こんな祇園祭の楽しみ方もあるので
京都の方も地方の方も外国の方も祇園祭そして僕の愛する月鉾のちょっと違う一面も
是非ともをお楽しみ下さいませ。


皆様もご一緒に...「さぁ〜打ち〜〜ぃましょ。ソレっ!!」




【おしまい】




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