ラカイのヴィデオで復活を遂げた
ガイマリには萌えるを通り越して
リアルに泣きかけた。
パウエルのアマチュアでデビューして
ブラインドに移籍、ガールに移籍と
常にエリート街道、ガールのライダーなのに
メナスのデッキに乗って平気で雑誌に出て
も許されるカリスマ
そんなカリスマでも堕ちるとこまで堕ちた。
そんなカリスマが周りの応援もあり
ラカイのヴィデオで復活を
遂げたあの瞬間はオンタイムで
ガイマリを追っかけた僕には
既に演歌の世界に通ずる程感動した。
プラネットアースでデビューしたブライアンロッティ。
その後、ブラインドに移籍。
濃いデニムに真っ白のTシャツを流行らせたまま
頑なに復活しなかった彼も
ビデオ製作をキッカケで虫が騒いだのか
テレグラフってブランドをしてるし
ハリウッド俳優になってもやっぱり
クルクル(トレフリップ)のあの感触が忘れられない
のかリーさんもフェードインでステレオと共に
復活してるし
地味なとこでは異常なワンフットを武器に
Hストリートを盛り上げていたゴリラ顔の
ロンアレンも復活してるし
ションシェフィーも老け過ぎた感も
あるけどもブラインドから再びデッキ
出したり、ジェイクブランのアパレルブランドにも
スモリックと肩を並べてクレジットされて
いるし
トニーホークにフックアップされて
バードハウスでデビューしたマットビーチも
同期でバードハウスに移籍して来た
オーシャンハウエルも....復活しては消える
ヘンリーサンチェスもデブり過ぎてプロを
引退したベンサンチェスも...。
どこかへいったのかなぁ〜って思っていたら
ゼロ、ファーレン、ミステリーなどを有する
ブラックボックスのチーマネが元ファンデーションの
プロだったジェイソンリスメイヤーだったり
ルディジョンソンも地味〜に美女と野獣ツアーで
乗れてはったし...
とにかく前置きだけで通常のブログなら終わってる位
書いたけども、スケートボードの世界
僕らがメディアで見てる華やかなトッププロの世界の
裏側では色んな復活劇やキャリアを引退しても
キッチリとスケートボードに関連したポジションを
確立してるスケーターが多いのに驚かされる。
その裏側には色んなドラマがあったと思ったら
ヲタの僕は意味無く透明なのが先から出てしまいそう
になる。
まぁここまでクソ長く書いたけども要はスケートボード
って辞めれない何か中毒性があるのかもしれない。
今まで書いたのは全部海の向こうの話だけども
ここ京都では「また(スケボー)やろっかなぁ〜」
と復活する子が凄く多くて
お店にも
それはそれは
ま黄っ〜黄〜。なんならベッコウ色にまで変色したウィルを
装着したデッキを片手に訪れる子が増えてる。
何故か年齢層は26〜29歳が圧倒的に多いのも
不思議なんだけども、とにかく多い。
横山拓人
彼もそんな一人。
当時の極度の人見知りと、あまりにも
ストイックに一人で練習し過ぎて
ここ京都でも知ってる人が少ないかと思う。
うる覚えだけど、確かスケートをする前はボクシングを
してて、鋭い眼光とすぐドツきそうな脇の甘い振る舞い
そして何より「そこまでマジならんでも…」
とツッコミたくなるストイックスケートに
チ○コだのオ○コだの大声で叫びながなら
滑ってた当時の僕とは真反対の子で
彼と和むまで結構な時間を要した記憶がある。
ミーハーの固まりだった当時の僕(今でもだけど)。
身なりも体格も雲田の差なのにチャドムスカ意識で
ガリガリだから脇からチクビ丸出しで着てた
ゲットーチャイルド(当時あったウィルブランド)の
メッシュタンクトップを見て。
「僕もソレ(タンクトップ)真似させてもうて良いッスか?」
と話かけられたのがタクトとちゃんと会話した一番古い記憶。
その会話がきっかけで徐々に話をする様になり
タクトの鋭い眼差しも少し優しくなり....滑って...
スト酒をして...滑って...書けない事しかしてないけど
暴れて...。スト酒して...。
とにかく知らない間にいっつもツルむ仲になった。
まぁ、僕も20代前半だったし
よくもまぁ、あんな体力あったなぁ〜と我ながら関心
する位、馬鹿な事とスケートに全力で興じていた。
もちろん今も楽しいスケートだけど
20代には20代にしか出来ない
ハチャメチャな事をとにかくタクト達と満喫した記憶がる。
今、30代の半ばにさしかかって同じ事をしたら
ただの変質者扱いされてポリに御用になって
新聞にでも載ろうもんなら、僕の人相、風貌なら
「あ〜コイツならやらかしよるわ」と
世間様から妙な納得をされて終わってしまうだけ
だろうし、あの時代をタクトと共有出来たのは
良くも悪くも僕の宝物になった。
その宝物の夏が終えてボチボチ寒くなった頃。
いつも滑ってたとある駅が完全にスケート禁止に
なったのを期にタクトは突如スポットに
表れなくなった。
元からアングラだったタクトがスケート以外の場所に
行けば探しようがないし、僕の適当な性格も
あいまって11年の月日が経過してしまった今年の春。
京都の西の方でスケートをしてるHから
1通の写メールが届いた。
タイトルも本文もなくただ1枚の写真。
とあるスケートスポットで
犬を抱っこしてる眼鏡のオッサンの写真。
ネタとして完成度の低さに写真から目を離した
瞬間、浦島太郎の様な感覚に苛まれて
もう一度その写真に目をやった。
それはあの鋭い眼光、引き締まった身体etc
全ての面で角のとれたタクトの写真だった。
「タクトやん!!」そう返信する僕にHは
「いっつも来るのに復活してくれないんです」
と返信。
もともとウルトラ頑固な性格に、妙に男気のある子
だから、一回下りたもんにもう一回乗れるか!!
みたいに意固地になってるのか
はたまた、昔みたいな軽い身体じゃないから嫌なのか
とにかくタクトは再びデッキに乗る事を頑なに拒否し続けた。
それでも諦めずに
ローカルの子達は家の前にお古のデッキを置いて
おびき出そうか....無類の酒好きのタクトだから
酒で釣ろうか....それは時間をかけて話し合って
タクトをおびき寄せても、スポットにも表れるものの
やっぱり復活しない。
たまりかねたローカルの子達は
ホモロウ君からもプッシュして下さいと頼まれた。
まぁ、僕も11年も放置してたんだから言えた立場や
ないけども、"お元気ですか?老いても僕は滑ってます。"
みたいな手紙を書きローカルの子に渡した。
その手紙を手渡した2週間後の午前中。
タクトは缶ビール片手に突如
お店に表れた。
11年も経過してお互い照れくさい店内で
「ホモロウ君、トラック安ぅ〜してや」そう言うタクト。
トラックを買う?トラックを部屋のドアノブにするはずないし
文鎮にしても仕方ない。
つまり、タクトのその発言は再びスケートデッキに乗る
事を意味してた。
また1人のスケーターが復活するのが物凄く嬉しいのに
その気持ちを押し殺して
「歳なんやし無理すんなよ〜ケガすっど」なんて
言いながらトラックをタクトに渡す。
「(スケボーに)乗れたらえ〜ねん。
トラックなんか鉄やったら何でもええ〜ねん。」
そう言い残してビール片手にお店を後にしたタクト。
彼が数あるトラックの中からヴェンチャーに
まっしぐらして
念密に品定めしてたアノ鋭い目つきを
僕は見落としてない...。
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この映像はそんな11〜12年前に
SUNFLOWERとは別で
僕が作ったShoeruVIDEOって
いう誰も知らないであろうスケビのタクト(&モロッコ)
のシーン。作ったコッチも恥ずかしい編集ではありますが
どうぞ温かい目でご覧下さいませ。
きっと皆さんの街にも「また(スケボー)やろっかなぁ〜」て
言って燻ってる子いるでしょ?
上手い下手なんてど〜でもいいんで宝物の輝きを
また皆で共有してみて下さい。
きっと一段とスケートボードの面白さが
増えると思うんで!! 多分...。